2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧

小説を読んで独り善がりな感想を書いてるだけではつまらないので、あたらしくダイアリーを借りたりして、そろそろ断片的に小説を書く練習をしようかと思う。ほんとに書けるのかな、なんにも書けなかったりして。働きたくないとか言ってる怠け者だから。

書きたくない

仕事はいやだけど、最近読んだ小説はどれもおもしろくてそれは嬉しい。まず中原昌也先生、『マリ&フィフィ〜』はだいぶ前に読んでいて、最近『あらゆる場所に花束が・・・・・・』と『待望の短篇集は忘却の彼方に』を読んだんだけど、『あらゆる場所に〜』…

働きたくない

今週は月末ということもあって残業ばっかりだった。七月に預金係から融資係に移り、直属の上司が事務副長から次長に変わり、つらくなった。この次長というのが、真夜中に小林亜星*1と、両目を入れられた達磨が紫色の鏡の前で出会った結果生まれてしまった危…

観光と事件

いま私の太ももの上には「鎌倉を歩く」という旅行ガイドブックがのっている。ページをめくると、「高徳院の鎌倉大仏」の写真が載っていて、私はそれを見に行きたいと思うし、江ノ電にも乗りたいと思う。夏の間に休みがもらえたら、出かけるかもしれない。そ…

スパイダーマンとカフカ

このまえの土曜日に「スパイダーマン2」を観て、すごく気に入って、どこが気に入ったのかと考えながら生活していた今週も終わりに近づいたので、金曜日を締め切りとして気に入ったところを整理しておきたいと思う。 まず「スパイダーマン2」を観る前に立ち…

いまここで、ロブ=グリエ文学の隠された構造を、「机から机への距離のない歩み」へと還元する試みに加担することを、ここまで書きつがれてきた言葉が、厳しくみずから禁じているのだ。すべては表層に刻まれており、その刻印はわれわれをどこへも誘いだして…

蓮實先生の『批評あるいは仮死の祭典』*1の中にロブ先生についての文章があり、それはとても興味深い。 彼が伝統的なと呼ぶ創造行為にあっては、「作品」は一つの見えない謎を隠したものとして機能し、したがって読者の勤めは、奥の、より深くに埋蔵された真…

ロブ=グリエ先生の『迷路のなかで』をやっと読み終わった。読み始めてすぐ、なるほどこれが「幾何学的な描写」かと思ったけど、「幾何学的」というより、数学の問題文みたいな描写に思えてしかたなかった。高校生の頃数学が苦手すぎて常に赤点をとっていた…

迷路ですよ

七月の半ばになり、信用金庫に入庫してから三ヶ月が経った。この三ヶ月間で事務副長の面白さが分かってきた。 事務副長は、「おごるな・いばるな・あせるな・くじけるな・まけるな」と自分で書いた標語を机の上のビニールシートに挟んでいて、初めてそれを見…